メリット

利用者からみる本制度のメリット

福祉用具利用者は、使用する福祉用具が、適切なメンテナンスを実施している事業者から供給されていることを確認でき、安心して利用できる(卸を受けたい福祉用具貸与事業所が、自らが安全な福祉用具を供給していることのエビデンスとして、卸会社を選択する判断基準に利用できる。)

 貸し出される福祉用具は、基本的には新品ではありません。
 そのため、提供された時点で、摩耗や消耗、経年劣化が起こっている状態です。
 その状態が、安全に使用できる状態なのか、使用中に破損するレベルなのかは、工業製品に対する専門知識がなければ判断できません。
 「値段が安い」だけで判断すると、本来行うべきメンテナンスを行っていない=経費をかけていないから安いという可能性もあり、安心して使用できない場合も考えられます。
 本制度に登録されている事業所から出荷されていることを確認する=提供された時点での安全性を確認できることになります。

【あんぜん整備認定制度】対象者別紹介動画 ~For消費者~

メンテナンス事業者からみる本制度のメリット

本制度に登録公表していることで、適切なメンテナンスを実施した福祉用具を貸し出している事業所であることの「根拠」となる

 JIS Y2001が策定されるまで、貸し出し福祉用具に「適切なメンテナンス」を行う工程に関する指標は存在していませんでした。

 そのため、「メンテナンスマニュアルを所持していない」、「適切なメンテナンスを行える技術を持っていないままメンテナンスを行っている」「問題が発生しても何を改善すれば良いかわからず、問題の再発生を繰り返す」といった実態があります。
 
 本制度による評価に適合することで、これらが解消されることになり、この適合事業所から出荷されている福祉用具は、安全に使用できると謳えることになります。

本評価内の各システム構築において、改善点や問題抽出を簡易的に行える

 JIS Y2001は、貸し出す福祉用具に「適切なメンテナンス」を行うために、「指示命令系統及び各責任の範囲、メンテナンスマニュアルなどの必要書類や、メンテナンス実務者の力量基準策定、さらにそれらの運用フロー策定」など、メンテナンス事業を行う際に必要となる、様々な内容を明確化することを求めています。
 これは、問題の継続や再発を防止する「是正」を行う際に、問題点の抽出を簡易的且つ有効的にに行えるということです。
 また、作業効率を向上させる目的で改善を行う際、作業工程を簡略化するような見直しにおいて、本来必要な工程を削除してしまい、安全性が担保できなくなる事態を防ぐことにもつながります。

継続更新により、一定品質の担保ができる

 実務者の変更(人材追加や離職など)、メンテナンス対象品の変更(取扱中止、新規追加など)により、所持する文書や記録、システムの運用について、継続して評価しなければ、適切なメンテナンス作業工程が行われていることを、客観的根拠に基づいて公言することができなくなります。JIS Y2001の要求事項は、変更時の更新のシステムを持つことも含まれています。
 人材の変更や取扱商品の追加時に起きやすい品質の低下を踏まえ、本評価登録制度での評価並びに継続した評価は、自らが、一定品質の維持並びに品質のスパイラルアップを実施していることの根拠となります。

必要経費の正当性根拠を確立させることができ

本認定制度で認定されるためには、現時点で所持していなければ文書の作成、人材育成をしていなければ人材育成といった、仕入れではない、俗にいう「目に見えない経費」が追加されることになります。

しかし、「安全」のために必要不可欠なこれらの経費が削減されることによって品質が低下することを考えるならば、逆説的な表現を行うと「健全で責任を負う事業を継続して行う上での、下回れない価格設定のラインを提示できる根拠として公言できる」ということでもあります。

福祉用具利用者にとって、「安価であること」は大きな要因とされていることが多いですが、それは「安全であること」が前提に成り立っています。

安価にすることを第一目的にすることで、安全が担保できなくなっていては本末転倒です。

そのためにも、JIS Y2001の要求事項を実現するための労力を、利用者への「付加価値」として、提示していただきたいと考えています。

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製造業者からみる本制度のメリット

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