試験内容紹介

「JIS T9201 手動車椅子」を例に、試験内容をご紹介いたします。
試験体がばらばらになることはほとんどございませんが、破損についてわかりやすく表現しております。
ご覧くださいませ。

静止力試験・制動力試験(試験項目10.1.1.1/試験項目10.1.1.2)


静止力試験は、駐車用ブレーキの効き具合を確認するための試験です。
斜面の傾きを7度に設定して試験をします。
この合格基準は厳しく一切動かないこととなっています。
制動力試験は、制動用ブレーキの効き具合を確認するための試験です。
斜面の傾きを5度に設定して、一分間放置し50mm以上動かないことが合格の条件となっております。
この試験で不適合となる手動車椅子は多く、何度も試験を受けられるメーカーもあります。

静的安定性試験(試験項目10.1.2 )


車椅子を乗せた台を傾かせて、車椅子の安定性を確認します。
前方、後方、右側方、左側方に傾かせて試験を行います。
手動車椅子JIS規格では10度の角度で山側の車輪が浮上しなければ合格となっております。
希望があれば10度以上に傾かせて、倒れるまで試験し、手動車椅子の「実力値」も測定しております。

シート耐荷重試験(試験項目10.2.1 )


座シートに荷重をかける試験です。
破壊まではいきませんが、シート周辺のフレームなどが変形する場合があります。

アームサポート下方耐荷重試験 (試験項目10.2.2)


アームサポート下方耐荷重試験で、試験体がばらばらになることはほとんどありませんが、アームサポートにクラックや変形はよく起こります。
この試験は人が立ち上がるときの荷重をイメージしています。
高さを調節できるアームサポートの場合は、調整ができなくなることもあります。
下方に荷重をかけるだけでなくアームサポート上方耐荷重試験もJISにあります。

バックサポート斜め耐衝撃性試験(試験項目10.3.1 )

 
バックサポートへ衝撃を与える試験です。
バックサポート自体が外れてしまったり、バックサポートパイプにクラックが入りやすいです。
25キログラムの鉄球をぶつけますので、試験をしながら少しどきどきしています。
ストレス発散にはなりません。

走行耐久性試験(試験項目10.4.2.1)


手動車椅子のJIS規格試験の中で、一番過酷な試験です。
この試験をクリアすることが難しく、この試験を乗り越えたメーカーは、JIS規格取得に一気に近くなります。
車椅子には最大使用者体重のテストダミーを乗せて、3日間夜中も通して走行耐久性試験機の上で走らせ続けます。
走行距離は157キロメートルです。
また回転ドラムには段差がついておりそれも車椅子への大きな負荷となっております。

壊れやすいところは、フットサポート、キャスター、駆動輪のスポーク、クロスフレームにクラック(ヒビ)、バックサポートパイプのクラック、駆動輪のパンクなどです。
走行耐久性試験を行い、壊れるたびに改良し一つをクリアしても、他のところに負荷がかかり別のところが壊れてしまう、ということもあります。
この試験をクリアする=車椅子全体の強度あることが分かります。

車椅子落下試験(試験項目10.4.3.1 )

 
車椅子の落下試験では、JASPECでは車椅子自体を持ち上げて落とすのではなく、車椅子を乗せた鉄板を持ち上げて落としています。
椅子の上には最大使用者体重のテストダミーを乗せております。
ここで画像のようにボロボロに壊れることはあまりありませんが、ボルトなどの小さい部品がよく外れています。
落下の振動を与えるテストを希望される場合は、車椅子以外の製品に対しても落下試験を行っております。

キャスタアップ繰り返し試験(試験項目10.4.4 )


キャスタアップ繰り返し試験は、車椅子に最大使用者体重のテストダミーをのせて、手押しハンドルグリップを20000回後方に引っ張る試験です。
2016年からJIS規格の中に取り入れられた比較的新しい試験で、JASPECが得意としている試験でもあります。

(以降鋭意作成中)

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